2階 現存する動物たち

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ジャイアントパンダ Giant panda Ailuroponda melanoleuca

ジャイアントパンダ

 霧の立ちこめる中国四川省北部の山地。標高は3,000mを超える。突然、鮮やかな白と黒の模様も持つ動物が現れた。言わずと知れたジャイアントパンダである。
 長年その分類的位置は論争の種であったが、近年の遺伝子解析により、クマに近いことが判明した。
 主食は竹類で、これを効率良く採取出来るよう、前肢の親指側にある撓側種子骨と小指側の副手根骨が指状の突起となっている。これは「第6・7の指」と呼ばれる特殊な適応だ。しかし消化器官や歯の構造は他の肉食動物に近い。そのため、稀にではあるが小動物や果物などを食べることもある。クマの持つ雑食性が残されているのだろう。
 希少動物としても知られ、手厚い保護政策が布かれているが、生息域の分断などが問題視されている。
 基本的に単独で行動する動物であり、目の前に姿を見せた個体も、再び霧の中に消えて行った。
 国際自然保護連合レッドデータブックの絶滅危惧種に指定され、ワシントン条約で付属書1に記載されている。

主な参考文献
■ D.W.マクドナルド編 1986『動物大百科 第1巻』平凡社
■ 米田政明編 1992 週刊朝日百科『動物たちの地球46』 朝日新聞社
■ 今泉忠明・小宮輝之監修 2002 学研の大図鑑『世界絶滅危機動物』 学習研究社

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