2階 現存する動物たち

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バイソン American Bison Bison bison

バイソン

 北米大陸中西部の大平原。おびただしい数のバイソンが疾駆する。頭胴長3m、重さ1000kgに達する彼らの群は、時に全長80kmに及ぶとも言われた。バイソンはもともと北米からユーラシアの草原、森林、乾燥地帯などに広く分布していたが、北米大陸では2種の亜種が知られ、白人の北米入植以前は6000万頭以上が生息していたらしい。
 この土地に古くから住んでいた人々もこれを食料ともしていたが、17世紀以降、主にヨーロッパから移住してきた集団は、食料や毛皮の目的以外に商業的理由や、時には単に遊びのため、あるいは敵対する先住者の食料になるという理由でバイソンを狩り続けた。19世紀末にその数は1000頭を切ったと言われる。その後は保護政策がとられ、20世紀後半には6万頭を越えるまでに回復している。
 人間の都合により翻弄される巨牛。彼らと彼らの大地を汚した罪は、いつ許されるのだろうか。

主な参考文献
■ フィリップ・ジャカン 1992知の再発見双書20『アメリカ・インディアン 奪われた大地』創元社
■ 三浦慎悟編 1992 週刊朝日百科『動物たちの地球56』 朝日新聞社
■ 今泉忠明・小宮輝之監修 2002 学研の大図鑑『世界絶滅危機動物』 学習研究社

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